溶適移行

アーク溶接時に、アーク熱で溶けたワイヤの先端の雫(溶滴)が母材側の溶融池へ移る現象で、溶接時の電流・電圧・ガスの組み合わせ等に影響される。
溶滴がどのような形・大きさ・タイミングで母材側の溶融地に移るかで種類があり、スパッタ量、溶け込み、ビード外観、溶接の安定性に関係する。                          
                                            
代表的な種類として以下の4種類がある                                     
・短絡移行                                                         
 溶滴が母材の溶融池に直接接触して(短絡する)移る形態 低電流・低電圧で発生しやすく、                      
 溶込みが浅い為、薄板の溶接に用いられる。短絡の度に金属がはじけるのでスパッタが出やすい              

・グロビュール移行
 電極ワイヤ直径以上の溶滴がワイヤの先端からボタっと溶融地に移る形態CO2溶接などで生じる
 現象で、移行が不規則でビード形状は不安定になりやすい。

・スプレー移行
 細かい溶滴がアークの中を連続的に飛ぶ形態 スパッタが少なく良好なビード外観になりやすい
 電流領域は高く、主にアルゴンなどの不活性ガスを用いる溶接で発生しやすい。

・パルス移行
 溶接時のパルス電流を用いて、溶滴を1滴ずづ制御して母材に移す形態。スプレー移行と違い、 
 低い電流から、高い電流に上げた瞬間に一滴ずつ飛ばす為、安定性をスプレー移行よりも比較的に入熱を抑えやすい。